2010/7より開始。
週に一回ぐらいゲームの感想とか雑談とか雑談とか小説とか雑談を書いていきたい。
ぼんやりと明るくなり始めた空を片目にして、布団の中の少女は腕を伸ばす。
「う……」
鐘の間を行き交い音をあげる目覚まし、それを停止させようと頭まで布団をかぶりながらも音の方へ腕を伸ばし、停める。
「もう……朝かぁ」
手が入りそうなほどに大きく開けた口に、半分起きていない意識を起こすように眼をこすりベッドの上へ腰かける。
窓の外にうっすらと積もり、まだちらりちらりと降り注いでいる雪。それを見つめつつ身体に火が灯るのを待ちながら彼女自身に起きた事。
数ヶ月前の彼女に降り注いだ事件をふと思い返していた。
「まだ眠いぃ……やっぱあんなこと、引き受けなけりゃよかったかなぁ……ぁふ」
その手首に光る『環』を弾き、少女は過去の記憶へと思いをはせた。
カーテンが風に揺れて、隙間から部屋に一筋の光が入る。
それは、外が晴れ渡っている証。
散歩日和であり、陽の光はさぞ気持ちいい事を誰しに予感させる。
しかし、部屋の主は大半を占める暗闇に留まり夢の国の大冒険を繰り広げていた。
仕送り頼りの部屋の主にとって、大事な娯楽であり暇つぶしだった。
「ねぇねぇ、ハコダテ君?」
そんな休日の、太陽がもう殆ど昇りきっている時間。
悪戯っぽく惰眠を貪る少年へと、ハコダテと呼びかけた女性が一人。
長く伸びた髪を、隙間から入る光で煌かせやさしく、睡眠を貪る男へ呼びかけている。
傍目には美人と言ってしまっても良い位の女性。
しかし、どことなくその感情を薄めさせる雰囲気を全身に残しているのは彼女本来の性質なのだろう。
そんな彼女の言葉に対して
「『B』さん? あと、五分…………」
お約束な台詞を残し、かの人は夢の国へと旅立った。
癖なのか、彼はうつ伏せになリ、枕の下に手を突っ込んですやすやと寝息を立て始めた。
『B』と呼ばれた女性は、その言葉と寝息を聞き届けにっこりと微笑んだ後。
新聞をくるくると丸め、メガホンの形にして。
いい顔で夢に踊っている少年の耳へとソレを近づけて、すぅと一息。
「………………………………お・き・ろーーーっ! 五稜郭ぅ!!」
それは、外が晴れ渡っている証。
散歩日和であり、陽の光はさぞ気持ちいい事を誰しに予感させる。
しかし、部屋の主は大半を占める暗闇に留まり夢の国の大冒険を繰り広げていた。
仕送り頼りの部屋の主にとって、大事な娯楽であり暇つぶしだった。
「ねぇねぇ、ハコダテ君?」
そんな休日の、太陽がもう殆ど昇りきっている時間。
悪戯っぽく惰眠を貪る少年へと、ハコダテと呼びかけた女性が一人。
長く伸びた髪を、隙間から入る光で煌かせやさしく、睡眠を貪る男へ呼びかけている。
傍目には美人と言ってしまっても良い位の女性。
しかし、どことなくその感情を薄めさせる雰囲気を全身に残しているのは彼女本来の性質なのだろう。
そんな彼女の言葉に対して
「『B』さん? あと、五分…………」
お約束な台詞を残し、かの人は夢の国へと旅立った。
癖なのか、彼はうつ伏せになリ、枕の下に手を突っ込んですやすやと寝息を立て始めた。
『B』と呼ばれた女性は、その言葉と寝息を聞き届けにっこりと微笑んだ後。
新聞をくるくると丸め、メガホンの形にして。
いい顔で夢に踊っている少年の耳へとソレを近づけて、すぅと一息。
「………………………………お・き・ろーーーっ! 五稜郭ぅ!!」